「未来」、「次世界」そして「働きかけ」について

これまで「未来」とは漠然に、われわれが過去・現在そして未来という時間の流れの中で、自動的に到達するものと考えられてきた。しかしながら、地球の歴史を見ても、カンブリア爆発といわれるようなカンブリア紀の爆発的な生命体多様化が起こり、そしてそこで誕生した生命体のほとんどがすでに姿を消した。

現生人類と系統を別にし、3万年前という地球史的には瞬きにすらならない現代社会の直前の時間帯に地球上に繁栄しそして寒冷化によって絶滅したとされるネアンデルタール人の存在を考えると、物理的な時間の流れはけっして社会の歴史と同一ではないことがわかる。

また新石器時代からの人類の生存をかけた生活と闘争の記憶の蓄積がわれわれ現生人類の深層心理を構成しているとはいえ、多くの文明が栄えそして消滅してその痕跡すら明らかでない。

過去・現在という時間の流れの中での未来(Future)、現在の政府や制度が用意する未来という枠組みを離れ、実際どのような世界が、そして社会が、我々の時空の中に登場するかその姿=次世界(NEXT System)をかんがえてみよう。

現実に存在する所与の諸条件の中でも、われわれは滅びていった生物群や旧人類とはことなり、時間の流れが作り出す諸条件に働きかけることができる。そこでは、ひとびとが自分を含む環境や諸条件に働きかけることによって、その生存と存続を可能にする「真の未来」を作り出すことが可能なのである。