参議院問責決議を無視できるか?

 6月11日、参議院で福田政権に対する問責決議案が提出され、民主憲法下において初めて可決された。政府はそれなりの覚悟をもって政治的意思決定を行うものだから、国民を代表する参議院の問責を「無視する」というのも一つの判断だ。しかし、直近の国政選挙である参議院選挙、山口二区衆議院補選、そして6月8日の沖縄県議会選挙と連続して示された民意を否定する根拠を何も持たず、ただ憲法上、参議院に内閣罷免の条文がないからといってそれを「無視できる」というのは、憲法の精神を軽んじ、その規定を曲解した暴理暴論であるといわざるをえない。

 与党が執拗に主張する「問責決議は憲法に規定がない」という幼稚な法律論は、憲法=基本法の上位権威としての自然法や道徳律の存在を無視するものだ。さらに、国会を空転させ、いたずらに衆議院の数の制圧によって、さほど重要でもない法案までを強行採決するのは、参議院の存在とその機能を無視し、まさにそれ自体が反憲法的な行為に他ならない。福田総理は、サミットを主催したいという親子二代の私欲を捨て、国民のために一刻も早く職を辞すなり、国会を解散して民意を問うべきである。今選挙を行えば自民党が消滅してしまうから選挙を先延ばすという独善的行為が、いまや国民の生存権を危うくしていることを認識すべきだろう。

首藤信彦

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